このポスターは、

2022年11月に東京農業大学北海道オホーツクキャンパスで開催された

日本鳥学会で発表したものです。

伊豆諸島のツバメの繁殖


ポスターの内容


タイトル
『小笠原諸島と伊豆諸島 ツバメの渡り調査2022
大島・新島・式根島・三宅島のツバメの巣の数


はじめに

私は小笠原諸島や伊豆諸島の島々を経由して飛来するツバメ(Hirundo rustica)の
生態を島民の方達と協力して調べています。
2018年からの調査で、南に位置する島ほど春の初認日は早く、
伊豆諸島では主に三宅島以北の島で繁殖をしていることがわかりました。
小笠原諸島ではツバメの繁殖の記録はありません。


目的

主に三宅島以北の伊豆諸島でツバメは繁殖をしているが、
生態はあきらかになっていない。
どのくらいの数のツバメが繁殖しているのかを知るための
基礎となる調査を目指した。
2021年は、利島、神津島、三宅島の3島を調べたので、
2022年は大島、新島、式根島、三宅島の4島の
ツバメの巣の数を調べようと考えた。
 

調査方法


事前調査を行った後、

7月から8月上旬にかけて大島、新島、式根島、三宅島の4島 を訪問し、

地元の協力者とともに可能な限り街の中で巣を探し数を数え た。

ツバメの巣がある家の方には、聞き取り調査もおこなった。

見つけた巣は、巣の利用状況に応じて

A、B、Cの3つのタイプに分類した。

A: 2022年の繁殖期に明らかに使用されていた巣

B: 巣の形は残っているが見ただけでは使用されたかどうかが不明な巣

C: 明らかに使用されていない巣



結果

4島全てで、

2022年に利用されたAタイプの巣は、121巣だった。

一つの巣から1回の繁殖で4羽が巣立ったとすると、

484羽、2回繁殖したとすると968羽のツバメが生まれたと考えられる。


謝辞

現地の調査では、たくさんの方々に助けていただいた。感謝を申し上げます。
願法真理美、大沼玉枝、山田回漕店、つばきや、岡山商店本店、
長谷川雅美、石野貴子、前忠商店、社会福祉法人 新島はまゆう会、
新島観光協会、綾亮、中里直、式根島観光協会、式根島漁業協同組合、菊地ひとみ、
特別養護老人ホームあじさいの里、三宅島漁業協同組合(敬称略、順不同)
この調査はバードリサーチ調査研究支援プロジェクトの2017年度2018年度2020年度の支援と、
公益受託サントリー愛鳥基金の2020年度の助成をうけたもので、継続して調査を行っています。

 


 



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